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3はじめに 本年7月3日に開催された学校法人筑波研究学園の理事会において理事長に就任いたしました。本学校法人を創設から30年にわたり率いてこられた西谷理事長が2017年(平成29年)4月7日に亡くなり、同年9月より、私は顧問として本法人に在職してきました。本学校法人が設置しています筑波研究学園専門学校(TIST)と成田つくば航空専門学校(N-TAC)のこれまでの伝統を引き継いでいくとともに、社会環境の変化にも対応した「実学重視の職業教育」を行っていくために、理事・監事・評議員・教職員及び学生・五籃会そして輝峰同窓会の皆様と協力しながら、学校法人筑波研究学園の発展に努力していく所存であります。よろしくお願いいたします。学校法人筑波研究学園の誕生 筑波で「国際科学技術博覧会」が開催された1985年(昭和60年)3月に、筑波研究学園都市の研究者や教育者等が中心となって、将来の有為な若者たちに教育の機会を与えるとともに地域の発展を期そうとの考えのもと、筑波に「新しい高等教育機関」設立のための準備が開始されました。同年9月に設立された「財団法人筑波研究学園創設準備財団」を母体に、「産学協同」に加えて官の協力を得るとともに、地域の方には学校敷地の協力を得て、「産・学・官・地」の共同事業による学校法人筑波研究学園が1987年(昭和62年)2月に設立されました。総合専門学校としての筑波 研究学園専門学校(TIST) こうして誕生した学校法人筑波研究学園のもと、1987年(昭和62年)4月に筑波研究学園専門学校を開講しました。当初は、工科系大学設立を考えていたということですが、大学設立のハードルが高かったことなどもあり、「小さく生んで大きく育てる」という考えで専門学校として開講しました。多くの専門学校とは異なり、学校の名称に専門分野名はつけず、当初から複数分野の学科からなる総合専門学校を志向し、「筑波研究学園専門学校」としました。教育理念として「産学官民協同の教育」を掲げ、「自主・協調・創造」を教訓とし、単なる「資格取得の場」としてだけではなく、専門教育を行うことにより、豊かな人間性を培う専門学校としました。 電子・情報系の専門学校としてスタートし、社会情勢の変化を捉え分野を拡大し、専門学校卒業者への「専門士の称号付与」「大学3年次編入学」などの教育改革もあり、現在は「ものつくり学科」「経営情報学科」「自動車整備工学科」「建築環境学科」「医療情報学科」「こども未来学科」6学科と「公務員受験対策科」を擁した総合専門学校となっています。総合専門学校の利点は、専門学校に在籍する学生が自分とは異なる目的意識を持つ学生と接して、多様な考えを受け入れ、幅広い視野に立って物事を考える機会が増えるところにあります。「産学協同の趣旨に基づいて産業界と連携して職業教育を行う」というTIST設立時の基本方針は、現在も変わっておりません。現在、TISTには628名の学生が在籍し、卒業生の就職率は毎年ほぼ100%で、累計で約9,700名の卒業生が県内外の会社・保育施設・病院・自治体などの職場で活躍し、TIST設立以来33年間にわたる教育方針は、地元企業や地域社会で高い評価を得ています。成田つくば航空専門学校 (N-TAC) 成田つくば航空専門学校は、1978年(昭和53年)に成田航空大学校として設立され、2013年(平成25年)4月に本学校法人が事業継承し、N-TACとして航空産業分野での人材育成を行っています。N-TACは、日本には7校しかない航空専門学校の1つであり、「航空整備学科」と「グランドサポート学科」を設置しています。事業継承後、ハンガー設置・エプロン整備・実習機の購入など教育環理事長就任にあたって 学校法人 筑波研究学園 理事長 佐久芳夫

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