TIST130
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8卒業を祝う 新しい春を迎えて筑波研究学園専門学校TISTを卒業される皆さん、卒業おめでとうございます。 皆さんは30余年の歴史ある本校で学び、いま実社会に向かって羽ばたいていこうとしています。希望あふれる将来を見据えて颯爽とスタートラインに立っている皆さんを見て、ある種の頼もしさを感じているのは私ばかりではありません。これまで皆さんの成長を見守って来られた保護者や周囲の方々も同様の感慨をお持ちだと思います。 皆さんの今日あるのは、ひとえにこうした人々の慈愛溢れるご加護と暖かいご支援によるものであって、私は皆さんとともに、これまで周囲の方々から寄せられたさまざまなサポートに感謝申し上げなくてはなりません。新しいスタートラインに立つ 卒業後、皆さんは実社会のさまざまな分野で活躍していくことになります。会社や企業で働く人、公務員として自治体の業務を担う人、保育所や幼稚園あるいは医療機関に勤務する人、自動車整備や建設工事に携わる人もいるかと思います。専門分野がそれぞれ違っていても、共通していることは、一人ひとりがこれから社会の一員として日本の将来を支えていくということであり、その意味において、皆さんは社会人としての新たなスタートラインに立っているのです。 皆さんは、本校在学中にそれぞれの専門分野で必要な基礎知識と基本技術を学ぶだけでなく、さまざまな資格を取得し企業実習やインターンシップも経験して社会人としての能力を高めてきました。しかし、これまで学んだことは、実際の職場で必要とされる最低限のものでしかないことも知っておいて下さい。 実社会に出て多くの人々と一緒に働き周囲の期待に応えていくためには、いま持っている知識や技術をさらに豊かで高度なものにしていかなくてはなりません。職場で働く周囲の人々は、皆さんにとって優れた先輩であると同時に、仕事の上では到達すべき目標でもあるはずです。私は、皆さんが職場の諸先輩や同僚あるいはライバルからもたくさん刺激を受け、それぞれの職業分野のエキスパートとして大きく成長して欲しいと願っています。 これから本当の勉強が始まるのだと思ってください。 その意味においても、皆さんはいま新しいスタートラインに立っているのです。地球規模で変化する社会 近年、グローバリゼーションの進展とテクノロジーの進歩はとどまることを知りません。21世紀になって20年が経過した今日、人や物の移動空間が大きく拡大して産業活動が国際化し、地球上の一点で起きた社会や経済の変動が瞬時に世界中に伝搬して、人々の生活に大きな影響を与えることが少なくありません。 現下の新型コロナウィルスによる肺炎の拡散を例に取るまでもなく、私たちの生活も周辺の国々の動向に直接あるいは間接的に大きく影響されます。これから皆さんを迎え入れようとしている日本の社会はそうしたダイナミズムの直中にあります。 皆さんには、社会環境や産業構造が地球規模で変化し続ける実社会でたくましく生きることが求められていると思ってください。実社会で主体性を持って生きる 社会人として歩む人生は、いま始まったばかりです。皆さんの将来において、いつも希望した仕事が与えられ思い通りの生活ができるとは限りません。現実の社会では、根拠のない楽観も許されません。 もしも皆さんが困難な局面に出会ったときには、自分を信じて物事を前向きにとらえ自身の人生を切り拓いていっていただきたい。これからも学ぶことを忘れず、成功する努力を怠らないでいただきたい。 私は、皆さんがいかなる環境、境遇にあっても、現実を見据えて自分の頭で考え、あらゆることに主体的に取り組む成熟した社会人になっていただきたいと思っています。 卒業生一人ひとりがこれからも健康に十分留意し、有意義で実り多い人生を送ることを心から願ってやみません。TIST卒業生へ筑波研究学園専門学校 学校長 柿崎明人

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