TIST111
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3卒業特集業特集卒業を祝う あたらしい春の季節を迎えて筑波研究学園専門学校TISTを卒業される皆さん、卒業おめでとうございます。 皆さんはこれまで2年間あるいは3年ないし4年の間本校に在籍して、いろいろな職業分野で活躍するために必要な基礎知識と基本的な技術を学び、それぞれの目標を達成して今本校を卒業し、社会への第一歩を踏み出そうとしています。皆さんの中には途中病気や怪我などのために休学の危機を乗り越えて卒業証書を手にした人もいるわけであり、さまざまな困難に打ち勝って今日の栄を得られたことに、私は心から敬意を表したいと思います。そしてTISTを卒業する一人一人が自信を持って社会へ羽ばたいていって欲しいと願っています。社会人としての スタートライン これから皆さんは社会人としてさまざまな分野で活躍し、日本の社会の発展に貢献していくことになります。建設工事やものづくりの現場、介護や医療福祉の職場、自動車整備や公務員などなど、互いの進む道はそれぞれ異なっているとしても、これからの皆さんの活動の一つ一つが一人一人にとってかけがえのない人生を形作っていくことになります。その意味において、今皆さんはこれからの長い人生のスタートラインに立っているのです。 このスターラインは小学校や中学校の運動会の徒競走のそれとは違い、皆が同じゴールに向かって走る速さを競うものではありません。一人一人がそれぞれの心に描いた人生の目標に向かって歩み始める出発点です。遠い未来を見据えた目標、近い将来に達成させるべき目標などなど、人によって目指すものはさまざまです。もちろん目標が一つである必要はありません。私は、皆さんが本校に入学してから今日まで積み重ねてきたと同じように、自分自身の目標をしっかり定めて人生を歩んで欲しい、目標に到達する努力を忘れずに社会人として成長する人生を歩んで欲しいと思います。社会人として成長する努力 一方、社会人として成長し社会の発展に寄与することは言葉でいうほど簡単ではありません。社会に出てから職場で一緒に働く諸先輩の皆さんを見たり、彼らと話してみればすればすぐに解ることですが、実際に行われている仕事は、在学中に学んだことがそのまま適用できるほど単純ではありません。性急に成果を求めて一時的にがんばればかたづくような簡単なものでもありません。皆さんは、本校でそれぞれの専門分野で働くための基礎的知識や技術を学んだのですが、それらは実社会で行われている複雑で高度な作業のごく一部でしかないのです。それぞれの専門分野で一人前の社会人として認められるまでには、本校で学んだこと以外に多くのことを学ばなければなりません。私は、皆さんが実社会に出てから遭遇するさまざまな課題に対して果敢にそして貪欲に取り組み、はじめから完璧にできるとは思わずに社会人としての実積を着実に積み重ねていって欲しいと思います。つまずきや失敗は 成長するための第一歩 皆さんが実社会で経験を積んでいく中で、時には当初期待した結果が得られず落胆することもあるかもしれません。あるいは単純なミスによって失敗し、周囲から厳しい視線を浴びることもあるかと思います。しかし、失敗を恐れていては何も先には進みません。むしろ、仕事のつまずきは社会人として成長するために自分に与えられたチャンスだと前向きにとらえて下さい。世の中には、つまずきや失敗だけの人生はありませんし、成功ばかりの人生もありません。失敗から学ぶことは社会人として成長するための第一歩でもあるのです。失敗やつまずきを自分自身の成長の糧にして欲しいと思います。 また、成長した社会人には社会の一員として責任ある行TIST卒業生へ筑波研究学園専門学校 学校長 柿崎明人
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