TIST109
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5特 集 集夏季教職員研修会の実施 今年度、本校は文部科学省の職業実践専門課程の認定を受け、新たなスタートを切った。この制度は、企業等と連携した教育活動を重視しており、本校がこれまで培ってきた産学協同による教育活動がそのまま評価されたといえる。 今後、文部科学省はこの制度の検証を重ねて見直しを図っていくと考えられるが、本校においても、連携教育の充実、自己点検・評価と学校評価の進め方、PDCAサイクルによる運営等、現時点において課題も多い。このようなことから、今年度の夏季教職員研修会は、これまでの教育活動、特に昨年度及び今年度進捗状況を認定基準に基づき検証し、学校全体での課題を見つけ、今後の教育活動への改善・工夫に繋げていくことを目的として実施した。認定基準に沿った検証□教育課程 本校では企業等からの意見を取り入れて教育課程を編成してきているが、昨年度からは新たに教育課程編成委員会を設置した。初めての試みである第1回は、全学科合同で実施したこともあり形式的なやり取りに留まり、その反省を踏まえ第2回は分科会形式で実施した。今年度は、8月下旬から9月中旬の期間で各学科の分科会形式で計画、教育課程の改善・工夫、委員会での意見交換に向けた準備を進めているところである。□企業等との連携教育 連携教育は各学科が主体的に計画しているものの、その実施方法や内容は大きく異なる。その中でも、外部講師による実習演習の授業はほとんどの学科で実施していることから、手続き面を整備することで十分要件を満たすと考えられる。また、現場実習やインターンシップ、免許資格を取得するための実習は、必修科目又は選択必修科目(認定要件を満たす実習・演習等の授業科目から選択する場合に限る。)として教育課程を編成し、当該学科の学生が必ず、認定要件を満たす実習・演習等の授業科目のうちいずれかを履修するものでなければならないこと等を再確認した。□教員の資質向上 教員研修は特に学科による研修計画、進行状況の違いが見られた。授業の質を上げるためには教員の自己研鑽が不可欠であり、「教えること」を職業とする以上、所属する学科の方向性と自ずと必要となる自己研修は教員一人ひとりが主体的に考えることが重要である。今後、専門性に関する研修計画(短期・中期、優先順位)は各学科で取りまとめ校務会議で検討、学生理解や指導法に関する研修は、全専各などの公的機関が実施する研修を活用するとともに教職員研修会のテーマとしていく。また、新任者研修や中堅者研修についても前向きに検討していく。□学校評価 現在、平成25年度の学校評価を取りまとめており、7月末までに各学科の自己点検・評価が完了、9月上旬に各部門の自己点検・評価、9月中旬を目途に完成する予定である。今年度の学校関係者評価委員会は、9月29日を予定している。□情報提供・公開 3月末に6学科(電子機械工、自動車整備工、建築環境、情報処理、医療情報、幼児保育)、さらに5月下旬には情報処理を経営情報に名称変更し、現在開設している全学科が認定となった。情報提供・公開は、認定学科の基本情報(申請様式4)の他、専任教員一覧、自己点検・評価、学校関係者評価を本校ホームページ上で公開している。今後に向けて 今回は本校教職員による検証であったが、今後は、9月末に予定している学校関係者評価委員会をはじめ、文部科学省による検証を念頭に置いた準備が必要である。 そのためには、日頃の教育活動をいかに充実させていくかが重要であり、その結果として実績がついてくるものである。職業実践専門課程の認定基準に沿った教育活動は「職業に必要な実践的かつ専門的な能力を育成すること」であり、「社会に有為な人材を輩出する」といった本校の教育目標でもある。 職業実践専門課程の認定基準を指標とした教育活動の編成、学校評価ガイドラインを視座に置いた業務の見方が日頃より大切である。物事を判断する際、自己流ではなく、公的な基準やガイドラインに沿って考えることが教員一人ひとりに求められるのである。職業実践専門課程の 検証に向けた準備教務・学生部長 野口孝之

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