TIST108
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5新年度スタート特集年度スタート特集TISTの教育方針 TISTは1987年に「産・学・官・地」協同を設置理念として設立され、以来、「資格取得」のための学習の場としてだけではなく、学生自身が実社会に直接触れて、実社会でたくさんの経験を積み、実社会を見極めながら身体で学んでいくことのできる「実学教育」を重視してきました。 現在多くの大学では、今の若者に欠けているとされるコミュニケーション能力育成が図られています。しかしながら実際の教育現場ではそのために時間をかけて組織的に取り組むことはほとんど不可能なのが現状です。 一方TISTでは、学生がさまざまな企業や連携機関の協力を得て行われる現場実習やインターンシップ等を通して人間としても大きく成長し、それらの企業や関係機関の担い手として実社会への適応能力を高めていくことが可能となっています。さらに「人」として成長した学生は、将来を担う若者の一人として社会に貢献すべく、ボランティア活動にも積極的に参加しています。 これからもTISTは、産業界で「如何なる人材が求められているか」に焦点を当てた教育活動を続け、独自の理念に基づく教育システムを開発、実践して参ります。職業実践専門課程とTIST 平成26年度、TISTは新たな枠組み「職業実践専門課程」の文部科学大臣認定を受けました。「職業実践専門課程」は、平成23年中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」の答申において、職業教育を通じて、自立した職業を育成し、社会・職業に円滑に移行させること、また、学生・生徒の多様な職業教育ニーズや様々な職業・業種の人材需要に応えていくことが求められたことを受けて、職業実践的な教育のための新たな学校種の制度を創設する第一歩として歩き出しました。 今回認定されたものつくり学科、自動車整備工学科、建築環境学科、情報処理学科※、医療情報学科、幼児保育学科の6学科は、企業との密接な連携により最新の実務の知識等を身に付けられる教育課程を編成し、より実践的な職業教育の質の確保に組織的に取り組んでいます。今回の認定は、TISTがこれまで一貫して歩んできた「実学重視」の専門教育が評価されたものといえるでしょう。これからTISTは今までに増して実践的な職業教育の水準の維持向上を図っていかなければならないと考えています。※ 平成26年度からは経営情報学科に名称が変更となりました重視すべき4つの 教育活動と課題 「職業実践専門課程」は、「職業に必要な、実践的かつ専門的な能力を育成するため、特に職業に関連した企業・業界団体等その他の関係機関との密接な連携による、『教育課程の編成』、『演習・実習等の実施』、『教員の研修等の実施』、『学校評価の実施』等の一連の教育活動を通じ、実践的な職業教育の質の保証・向上に組織的に取り組む」ことを目的としています。 これらをもとにこれまでのTISTの教育活動を検証すると、『教育課程の編成』、『演習・実習等の実施』の面では、それぞれの学科が特性を活かし、外部機関と連携し、外部講師招聘による産業研究、現場見学会、現場実習やインターンシップ等の就業体験などを実施してきています。これらは、それぞれの学科が年月をかけて実学を重視した取り組みの結果として定着してきているものの、学科によって実施形態、時間数・単位の考え方など大きく異なる点も多いという現状です。また、昨年度は、企業等が委員として参画する「教育課程編成委員会」を設置することで、各学科が目指す業界での人材像の動向、新産業の成長に伴う新しい知識・技術・技能等を把握し、教育課程に反映させることのできる体制を整えました。今後、外部機関との連携教育による演習・実習を一平成26年度TISTの教育指導体制教務・学生部長 野口孝之

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